1998年にゲームボーイカラーで発売された
『ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド』。
ドラクエシリーズ初のモンスター育成RPGとして登場し、
“ポケモン的ドラクエ”として一世を風靡した名作です。
今回は、そんなテリーのワンダーランドの魅力・育成システム・思い出を、
当時の熱気とともに振り返ります。
ストーリー|少年テリーの冒険がはじまる
主人公は、ドラクエVIに登場したテリーの幼少期。
姉のミレーユが魔物にさらわれたことをきっかけに、
魔物の世界「タイジュの国」へと旅立ちます。
プレイヤーは「モンスターマスター」として、
仲間モンスターを育て、配合し、戦わせながら
星降りの大会優勝を目指す物語。
ドラクエ本編とはまた違う“育てる面白さ”が満載の作品です。
システム|モンスター配合の奥深さが魅力!
本作最大の特徴は、なんといっても配合システム。
2匹のモンスターを組み合わせて新しいモンスターを作ることで、
無限の育成が楽しめました。
たとえば…
- スライム × ドラキー → ドラゴスライム
- ドラゴン系 × 悪魔系 → サラマンダー
- 特定の組み合わせで「???系(りゅうおう・ミルドラースなど)」も誕生!
強力なモンスターを生み出すために、
友達と通信ケーブルでモンスターを交換したり、
夜な夜な“配合表”をノートに書いて研究したり…
当時の小学生にとっては立派な“モンスター研究者”でしたね。
バトルシステム|3対3のチーム戦がアツい!
ドラクエモンスターズでは、
最大3体のモンスターでチームを組んで戦います。
戦闘は自動(AI)行動がメインで、
モンスターの性格によって行動が変化する仕組み。
- 「がんばりや」なら積極的に攻撃
- 「いのちだいじに」なら回復中心
- 「いのちをすてて」なら特攻行動
こうした“AIのクセ”も含めて、
モンスターたちが自分の意思で動いているように感じられるのが魅力でした。
冒険の舞台「タイジュの国」
テリーが訪れる世界は、
「タイジュの樹」と呼ばれる巨大な木に宿る異世界。
各フロアには異なるダンジョンが存在し、
毎回マップ構成が変わる“ランダム生成”が採用されていました。
これは当時としてはかなり革新的で、
毎回違う冒険が楽しめる“何度でも遊べるRPG”だったのです。
通信対戦の熱狂!友達とのバトルが日常に
ゲームボーイカラーの通信ケーブルを使えば、
友達との対戦・交換が可能!
自慢のキラーマシンやスライムベホマズンを見せ合ったり、
「りゅうおう作ったぞ!」と盛り上がったり…。
現代のオンライン対戦の原点とも言える文化が、
このゲームから始まったといっても過言ではありません。
音楽・グラフィック|携帯機とは思えない完成度
BGMはすぎやまこういち氏による書き下ろしで、
携帯機ながらドラクエらしい荘厳さと温かみがしっかり感じられました。
また、モンスターのドットアニメーションも丁寧で、
攻撃・呪文・勝利ポーズまで可愛らしく表現。
小さな画面の中で“生きているモンスター”を感じられたのがすごかったですね。
やり込み要素の深さが異常!
本作は、やり込み要素がとにかく豊富。
- 全モンスターの配合図鑑コンプリート
- 最強チーム育成
- 星降りの大会クリア後の隠しボス戦
特に「???系モンスター」を全て揃えるのは本当に大変でしたが、
その分、達成感は格別でした。
今あらためて感じる魅力
ドラクエモンスターズは、
「自分だけのモンスターを育てる喜び」と
「友達と競い合う楽しさ」が詰まった作品。
スマホゲームの育成システムや、
現代のドラクエモンスターズシリーズの原点でもあります。
大人になった今プレイしても、
あの頃のワクワクがよみがえるはずです。
まとめ|モンスター育成RPGの金字塔!
| 評価項目 | 内容 |
|---|---|
| ストーリー | ★★★★☆(少年の成長と冒険) |
| システム | ★★★★★(配合とAIバトルが神) |
| 音楽 | ★★★★★(ドラクエらしさ満点) |
| やり込み度 | ★★★★★(図鑑・配合・対戦すべて充実) |
| 懐かしさ | ★★★★★(通信ケーブル世代には涙) |
『テリーのワンダーランド』は、
モンスター育成RPGの原点にして頂点。
その後の「ジョーカーシリーズ」やスマホ版『ドラクエモンスターズ』にも
受け継がれるシステムは、ここから始まりました。