「MOTHER」シリーズ。
それは単なるRPGではなく、
“やさしさ”と“勇気”を描いた物語です。
プレイヤーの心に静かに残る名言の数々。
今回は、『MOTHER』『MOTHER2 ギーグの逆襲』『MOTHER3』の中から、
今なお語り継がれる名セリフ・名場面を振り返ります。
『MOTHER』より|はじまりの優しさ
1989年、ファミコンで登場した初代『MOTHER』。
不思議で温かい世界観の中に、シンプルながら深い言葉が散りばめられています。
💬 「けんかをやめなさい!」
序盤で母親が主人公を止めるセリフ。
戦いや暴力ではなく、“愛”や“対話”をテーマにした本作の姿勢が表れています。
💬 「ゆうきと やさしさを わすれないでね。」
旅立ちの際に母親から送られる言葉。
この一文に、MOTHERシリーズの哲学がすべて詰まっています。
🔸 「強さよりも、やさしさ」
🔸 「戦う理由は、守りたい誰かのため」
どんなRPGにもない、糸井重里氏ならではの“人間味”が感じられる瞬間です。
『MOTHER2 ギーグの逆襲』より|コミカルで深いメッセージ
スーパーファミコンで発売された『MOTHER2』は、
ポップな見た目とは裏腹に、哲学的なテーマが多く散りばめられています。
💬 「きみは きみのままで いいんじゃないかな。」
ネスの冒険を支える大切なメッセージ。
プレイヤーに“そのままの自分を受け入れていい”と伝えてくれる言葉です。
ゲームの中で勇気をもらった人も多いのではないでしょうか。
💬 「ぼくたちは ほしの しずくなんだ。」
エンディング近くで語られるセリフ。
宇宙・命・人のつながりを感じさせる、MOTHERらしい表現です。
どこか抽象的で、それでいて温かい。
子どもがプレイしても、大人になってから理解が深まる名言です。
💬 「ポーキーは きみの こころの なかにも いる。」
ラスボス直前のセリフ。
「悪」や「憎しみ」は誰の中にもある、という深いテーマを示唆しています。
単なる敵との戦いではなく、“心の成長”を描くRPGであることが伝わります。
『MOTHER3』より|涙と希望の物語
2006年、GBAで発売された『MOTHER3』。
家族・命・喪失・再生――シリーズ中もっとも深いテーマを扱った感動作です。
💬 「ほほえみを わすれた ひとびとへ。」
タイトル画面で流れるこのメッセージ。
シンプルながら、全てを象徴する言葉です。
“笑顔を忘れた人たちへ”という糸井重里氏の想いが、
画面を超えてプレイヤーに届きます。
💬 「やさしさは、よわさじゃない。」
戦いの中で出てくるセリフ。
“優しい人ほど傷つく”という現実に寄り添いながら、
それでも「優しさを選ぶ勇気」を伝えてくれます。
💬 「ぼくたちは、きっと また どこかで あえるよ。」
エンディングでの印象的な一言。
別れを悲しむのではなく、
再会を信じる“希望のメッセージ”で物語が締めくくられます。
糸井重里が紡いだ「ことばの力」
『MOTHER』シリーズの台詞には、
誰もが持つ“心の痛み”や“優しさ”が込められています。
ゲームの世界にいながら、現実に寄り添うような言葉。
その文章の一つひとつに、糸井重里氏の想いが宿っています。
「ゲームは、暴力ではなく、やさしさを描ける。」
この言葉通り、MOTHERシリーズは“やさしさのRPG”として
今も多くのファンに愛されています。
プレイヤーの心に残る名言ランキング(個人的)
| 順位 | 名言 | 作品 |
|---|---|---|
| 🥇 | 「きみは きみのままで いいんじゃないかな。」 | MOTHER2 |
| 🥈 | 「やさしさは、よわさじゃない。」 | MOTHER3 |
| 🥉 | 「ゆうきと やさしさを わすれないでね。」 | MOTHER1 |
| 4位 | 「ほほえみを わすれた ひとびとへ。」 | MOTHER3 |
| 5位 | 「ポーキーは きみの こころの なかにも いる。」 | MOTHER2 |
どの言葉も短く、やさしく、深い。
まさに“MOTHER”という作品の象徴です。
まとめ|心が疲れた時こそ、MOTHERを思い出して
最新のグラフィックも、派手な演出もいらない。
たった一つの言葉で、人の心を動かす。
それが、MOTHERシリーズが今も愛され続ける理由です。
疲れた時、悲しい時、何かに迷った時――
あのセリフたちが、そっと背中を押してくれます。
「ゆうきと やさしさを わすれないでね。」