「起動しない!……よし、フーフーしよう!」
スーパーファミコン(SFC)世代の人なら、
誰もが一度はやったことがある“カセットのフーフー”。
起動しないソフトに息を吹きかけて、
再び差し込んで電源ON。
すると――なぜか起動する!
あの“謎の成功体験”が、今でも忘れられませんよね。
でも実はこの「フーフー」、
科学的にはやってはいけない行為だったのをご存じですか?
今回は、そんなスーファミ世代の“あるある”行動、
フーフーの思い出とその真実を振り返っていきましょう。
そもそもなぜフーフーしてたの?
スーファミソフトが起動しないとき、
私たちはごく自然に「端子を吹く」という行為をしていました。
「友達の家でもみんなやってた」
「親もフーフーしてた(笑)」
当時はネットもなく、説明書にも載っていないのに、
全国の子どもたちが共通してやっていたのが面白いところ。
つまり、「フーフー文化」は、
口コミでもなく、直感的に広がった全国的現象だったのです。
なぜ“フーフー”で起動するように見えたのか?
実は、息を吹きかけることで起動率が上がったように見えたのには理由があります。
- 抜き差しによる接点の摩擦で汚れが取れる → フーフーというより、「差し直したこと」が原因。
- 静電気が軽減された → 冬場などは帯電で接触不良が起きることも。
- 単なる偶然(笑) → フーフー直後に成功 → 「効いた気がする」と刷り込まれた説も。
つまり「息を吹いたから起動した」というより、
差し直しの効果+思い込みが大半なんです。
実はNG!フーフーがソフトを劣化させていた!?
ここが意外な真実です。
任天堂は実は当時から“フーフー禁止”を推奨していました。
その理由は👇
- 息の水分で端子がサビる・腐食する
- ホコリが湿気と混ざって固着する
- 長期的に接点不良が悪化する
つまり、
“やればやるほど起動しづらくなる”という皮肉な結果に。
💡実際、任天堂のサポートQ&Aにも
「息を吹きかけないでください」
と明記されています。
それでも“フーフー”にはロマンがある
とはいえ、多くの人にとってフーフーは儀式でした。
「友達の家で“貸してみ、俺がフーフーする!”って言ってた」
「失敗しても、もう一度フーフーすれば希望があった」
成功するかどうかよりも、
“再挑戦の気合いを入れる行為”でもあったんですよね。
あの頃の私たちは、理屈じゃなく情熱でゲームを動かしていたのかもしれません。
今ならこうする!現代版“フーフー”の正しいやり方
もし今スーファミをプレイするなら、
フーフーの代わりにこちらを使いましょう👇
- 無水エタノール+綿棒で端子を軽く拭く
- 接点復活剤(コンタクトスプレー)を使う
- レトロゲーム復活剤を使う
こうすれば安全かつ効果的に接触不良を直せます。
こちら記事👇️で詳しく解説しています。
まとめ:フーフーはもうしない。でも、忘れられない。
「フーフーしてた頃の自分」は、
ただゲームをしていただけじゃなく、
ゲームに“心”を通わせていた気がします。
今の世代にとっては理解できないかもしれませんが、
あの小さな行為の中には、
「どうしてももう一度プレイしたい」という情熱が詰まっていました。
あの頃の“フーフー”は、ただの息じゃない。
ゲームへの愛そのものだったのです。