画像: ©2022 Sony Interactive Entertainment LLC

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2022年9月2日にPS5向けに発売された「THE LAST OF US PART I」は、2013年にPS3で発売され数々のゲーム・オブ・ザ・イヤーを獲得した名作「THE LAST OF US」を、PS5エンジンでゼロから作り直したフルリメイク作品だ。おまけシナリオ「LEFT BEHIND(隔たりし者)」も同梱されている。2013年のオリジナル版は世界中で249ものゲーム・オブ・ザ・イヤー賞を獲得した記録的なタイトルであり、2023年にはHBOによる実写ドラマ版も放送され、シリーズへの注目度がさらに高まった。この記事では各メディアのレビューを総合しながら、システム面の特徴や評価のポイントを客観的にまとめていく。
基本情報
| タイトル | THE LAST OF US PART I |
| 対応機種 | PlayStation 5 |
| 発売日 | 2022年9月2日 |
| ジャンル | サバイバルアクション |
| 価格目安 | パッケージ版/ダウンロード版とも8,690円(税込) |
| レーティング | CERO Z(18歳以上のみ対象) |
| 開発・発売元 | SIE(開発: Naughty Dog) |
※価格は時期により変動する場合があります。購入前に各ストアで最新価格をご確認ください。CERO Zタイトルのため、暴力描写を含む対象年齢の高い作品である点にご注意ください。2023年3月にはWindows(PC)版も発売され、プラットフォーム展開が進んでいる。
どんな物語なのか
謎の感染症により文明が崩壊してから20年後のアメリカ。密輸業者として生きる中年男ジョエルは、ある取引の見返りとして、感染症に対する免疫を持つ少女エリーを反政府組織「ファイアフライ」の拠点まで送り届ける仕事を引き受ける。当初は仕事として始まったこの旅も、感染者や略奪者が跋扈する荒廃したアメリカ大陸を共に生き延びるうちに、2人の間には次第に固い絆が芽生えていく。エリーの持つ免疫がワクチン開発の希望となる中、ジョエルはある重大な決断を迫られることになる。
システム面の見どころ
PART IIエンジンによるゼロからのフルリメイク

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単なる高解像度化ではなく、「THE LAST OF US PART II」で培われたゲームエンジンを用いてゼロから作り直された点が本作の大きな特徴だ。キャラクターモデルや表情アニメーション、敵AIの挙動などが刷新され、パフォーマンス優先の60fpsモードから、4K解像度を優先する30fpsモードまで、複数の表示モードを選択できる。
DualSenseを活かした没入感
PS5のDualSenseコントローラーに対応し、3Dオーディオ・アダプティブトリガー・ハプティックフィードバックを活用した演出が随所に盛り込まれている。銃を構える際にはトリガーに適切な抵抗が発生するなど、戦闘だけでなく静かな会話シーンでもコントローラーを通じた繊細なフィードバックが体験できる。
業界最高水準の60種類以上のアクセシビリティ機能
前作「PART II」を上回る60種類以上のアクセシビリティオプションが搭載されている点も特筆すべき要素だ。中でも、セリフの抑揚をDualSenseのハプティックフィードバックで感じ取れる機能は、聴覚に障害のあるプレイヤーが会話のニュアンスを掴む助けになる先進的な試みとして注目された。
クラフトとステルスを軸にしたサバイバルアクション
物資の乏しい世界を舞台に、拾い集めたアルコールや布切れなどの素材からその場で医療キットや爆発物を作る「クラフトシステム」が本作の根幹を成している。感染者や敵対勢力との戦闘は真正面からの銃撃戦だけでなく、物陰に隠れてやり過ごす、あるいは背後から忍び寄って無力化するステルスプレイも重要な選択肢となっており、限られた資源をどう使うか判断させるサバイバル色の強いゲームデザインが特徴だ。
各メディアのスコア
- Metacritic: 89/100(Generally Favorable、115件の批評家レビューを集計)
- IGN: 9/10
- GameSpot: 8/10
- Push Square: 8/10
批評家からのレビューは94%が好意的(Metacritic集計)という高評価だが、一部メディアからは「2013年の高評価タイトルをフルプライスでリメイクする意義」について疑問を呈する声もあり、内容そのものへの評価とは別に、価格設定を巡る議論が起きた点も本作の特徴的なポイントだ。
高評価ポイント
- PART IIエンジンによる、キャラクターモデル・アニメーションの大幅な進化
- DualSenseの機能を活かした、戦闘・会話シーン双方での没入感
- 60種類以上という業界最高水準のアクセシビリティオプション
- ジョエルとエリーの関係性を描く、色褪せない物語の完成度
- 4K/60fpsを含む複数の表示モードで楽しめる、快適なパフォーマンス
気になる点
- 2013年のオリジナル版・2014年のリマスター版に続く3度目の発売となるため、フルプライスでの再購入に懐疑的な声もある
- ストーリーやレベルデザイン自体はオリジナル版を踏襲しており、大きな新規シナリオの追加はない
- 感染者や人間との戦闘描写がリアルかつ生々しく、苦手な人には不向きな表現も多い
- すでにストーリーを知っているプレイヤーにとっては、初見時のような衝撃や驚きは薄れてしまう
- 高難易度設定では感染者・人間の敵ともに手強く、アクションゲームに不慣れなプレイヤーには難易度調整が必須になる場面もある
過去作との違い
PS3版(2013年)・PS4版リマスター「THE LAST OF US Remastered」(2014年)からの最大の違いは、前述の通りグラフィックエンジンを含めてゼロから作り直された点にある。ストーリーやダンジョン構成そのものは変わらないが、キャラクターの表情や仕草がより繊細になり、敵AIの挙動も刷新されたことで、戦闘やステルスの手触りがより現代的なアクションゲームに近づいている。おまけシナリオ「LEFT BEHIND」も本編同様にフルリメイクされて同梱されている。
こんな人におすすめ/おすすめしない人
おすすめな人:「THE LAST OF US」シリーズを最新のグラフィックで初めて体験したい人、PS5の性能を活かした美麗なグラフィックやDualSenseの機能を楽しみたい人、ジョエルとエリーの物語をこれから知りたい人。
おすすめしない人:PS3版やPS4版リマスターを既にクリア済みで、グラフィック以外の新規要素を強く求めている人には、価格に見合った新鮮味が薄く感じられる可能性がある。過度に暴力的・センシティブな描写が苦手な人にも本作の内容はハードな部類に入るため注意が必要だ。
まとめ
「THE LAST OF US PART I」は、PART IIエンジンによる大幅なグラフィック・AIの刷新と、業界最高水準のアクセシビリティ機能によって、Metacritic89点という高評価を獲得したフルリメイク作品だ。シリーズ全体の世界累計販売本数は2023年1月時点で3,700万本を突破しており(シリーズ全作品の合計、Part I単体の数字ではない)、発売から10年以上が経過した今なお色褪せない根強い人気を裏付けている。ジョエルとエリーの物語を最新のビジュアルで味わいたい人におすすめできる一作だ。続編「THE LAST OF US PART II」やHBOドラマ版と合わせて、シリーズ全体を通して物語の世界に浸ってみてほしい。