画像: ©Sony Interactive Entertainment LLC. Developed by Sucker Punch Productions LLC.
2020年発売の「Ghost of Tsushima」から約5年、Sucker Punch Productionsが手がける新たな時代劇オープンワールド「Ghost of Yōtei(ゴースト・オブ・ヨウテイ)」が2025年10月2日にPS5向けに発売された。対馬から遠く離れた蝦夷地(現在の北海道)を舞台に、新たな主人公による復讐の物語が描かれる。前作の直接的な続編ではなく、時代・舞台・主人公すべてが一新されたスタンドアロン新作という位置づけだ。この記事では各メディアのレビューを総合しながら、本作の魅力を客観的にまとめていく。
基本情報
| タイトル | Ghost of Yōtei(ゴースト・オブ・ヨウテイ) |
| 対応機種 | PlayStation 5(PS5独占) |
| 発売日 | 2025年10月2日 |
| ジャンル | オープンワールド時代劇アクションアドベンチャー |
| 価格目安 | スタンダード版8,980円/デジタルデラックス版9,980円(税込) |
| レーティング | CERO Z(18歳以上のみ対象) |
| 開発・発売元 | Sucker Punch Productions(開発)/SIE(発売) |
※価格は時期により変動する場合があります。購入前にPlayStation Storeで最新価格をご確認ください。豪華な同梱物付きの「コレクターズエディション」(31,980円)も発売されている。
どんな物語なのか

画像: 公式サイト
舞台は1603年、江戸時代初期の蝦夷地(現在の北海道)。前作「Ghost of Tsushima」で描かれた1274年の元寇からは300年以上も後の時代であり、境井仁とは全く異なる新主人公「アツ(篤)」の物語が展開される。日本語吹替版ではアツをファイルーズあいが演じ、杉田智和・関智一といった実力派声優陣が脇を固める。少女時代に家族を殺害された過去を持つアツは、羊蹄山を仰ぎ見るこの地で、復讐の対象である6人の凶悪な集団「羊蹄六人衆」を追う旅に出る。前作が武士道と生き残りの狭間で揺れる仁の葛藤を軸にしていたのに対し、本作は復讐という一点に突き動かされる一人の女性の物語として構成されている点が大きな違いだ。
当時の蝦夷地はまだ江戸幕府の支配が及んでいない土地であり、対馬のような統治された領地を舞台にした前作とは異なる「無法地帯」としての緊張感が物語の背景になっている。草原や雪山に予期せぬ危険が潜む未知の土地という設定は、開発チームが現地調査を重ねて作り上げたもので、四季の移ろいとともに表情を変える蝦夷地の自然が探索の大きな見どころのひとつになっている。復讐の対象である「羊蹄六人衆」は、それぞれが独自の拠点(足溜まり)を構える個性豊かな首領として描かれ、各拠点を攻略しながら一人ずつ倒していく構成がストーリー進行の軸になっている。
システム面の見どころ
大幅に拡張された武器システム

画像: 公式サイト
前作が刀一本を軸にした戦闘だったのに対し、本作では二刀・槍・大太刀・鎖鎌・火縄銃など複数の武器を状況に応じて使い分けられるようになった。それぞれの武器には得意な敵タイプに対する「特攻」効果が設定されており、敵の武器を叩き落とす、逃げ惑う敵に恐怖を植え付けるといった新アクションも加わったことで、一対多数の乱戦から一騎討ちまで戦略の幅が大きく広がっている。
相棒として戦う狼

画像: 公式サイト
前作では道案内役として金色の鳥や狐が登場したが、本作では狼が探索と戦闘の両面でプレイヤーをサポートする相棒として同行する。狼自身に専用のスキルツリーが用意されており、育成要素としても機能する点が新しい試みだ。加えて、地蔵や墨絵、賞金首といった新しい探索コンテンツ、拠点で休息を取ることで回復・強化効果を得られるキャンプシステムも追加され、蝦夷地の四季を感じながらの探索がより奥深いものになっている。
DualSenseを活かした演出とビジュアルモード
PS5コントローラー「DualSense」のタッチパッドを使って墨絵を描いたり、振動機能を活かした鍛冶作業を体験できたりと、ハードの機能を活用した演出が随所に盛り込まれている。前作の「黒澤モード」に加え、今作では三池崇史監督・渡辺信一郎監督のテイストを再現した映像モードも新たに用意されており、複数の映画的表現から自分好みの見た目を選んでプレイできる。写真撮影に特化した「フォトモード」も引き続き搭載されており、蝦夷地の四季折々の景観を自分好みの構図で切り取って楽しむプレイヤーも多い。
各メディアのレビュースコア
- Metacritic: 86/100
- IGN: 8/10
- GameSpot: 9/10
- Push Square: 9/10
- ファミ通クロスレビュー: 39/40点(10点×3人+9点×1人)
前作「Ghost of Tsushima」がファミ通クロスレビューで40/40点の満点を獲得していたのに対し、本作は39/40点とわずかに届かなかったものの、依然として非常に高い評価であることに変わりはない。Metacritic・IGN・GameSpot・Push Squareといった海外大手メディアでもおおむね高評価で揃っており、続編として「前作の楽しさをより磨き上げた正統進化」との評価が多く見られる。
高評価ポイント
- 武器種の大幅な追加により、前作以上に戦略性を持った戦闘が可能になった
- 蝦夷地の四季を描いた、前作に劣らない美しいオープンワールドの景観
- 狼の相棒システムなど、探索面でも新しい遊びが加わった
- ロード時間が短く快適で、複数の映像モードによる表現の幅広さ
- 映画的な演出によるストーリーテリングの完成度の高さ
気になる点
- 前作と比べて難易度がやや上がっており、油断すると体力を大きく削られる場面がある
- 隠密プレイに必要な索敵スキルは序盤未習得のため、最初のうちは目視での警戒が中心になる
- デジタルデラックス版・コレクターズエディションを含めると価格帯が高めに設定されている
前作「Ghost of Tsushima」との違い
最大の違いは舞台と主人公だ。前作は1274年の対馬・元寇を題材にした境井仁の物語だったのに対し、本作は300年以上後の1603年、蝦夷地を舞台にしたアツという全く新しいキャラクターの復讐劇として独立した物語になっている。ストーリー上の直接的なつながりはなく、前作をプレイしていなくても支障なく楽しめる作りだ。システム面では、単一の刀による一騎討ちが軸だった前作から、複数武器・狼の相棒・キャンプシステムなど遊びの幅が大きく広がっている。発売から1ヶ月で世界累計333万本を突破するヒットとなり、前作を上回るペースの滑り出しになったとソニーからも報告されている。
こんな人におすすめ/おすすめしない人
おすすめな人:前作「Ghost of Tsushima」のファン、和風オープンワールドでの探索や景観美を楽しみたい人、多彩な武器を使い分ける戦略的な戦闘が好きな人。
おすすめしない人:高難易度なアクションに苦手意識がある人には、前作よりも歯応えが増している点で最初は戸惑うかもしれない。ただし難易度設定を調整することで自分に合った遊び方も選べる。
まとめ
「Ghost of Yōtei」は、前作「Ghost of Tsushima」の魅力だった美しいオープンワールドと緊張感のある戦闘を継承しつつ、武器種の拡張や狼の相棒システムといった新要素で正統進化を遂げた作品だ。Metacritic86・ファミ通39/40という高評価が示す通り、続編としての完成度は非常に高い。前作をプレイした人はもちろん、本作から新たに蝦夷地の物語に触れるのもおすすめだ。