画像: ©2022 Pokémon. ©Nintendo・Creatures・GAME FREAK

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2022年11月18日にNintendo Switchで発売された「ポケットモンスター スカーレット・バイオレット」は、シリーズ本編として初めてフルオープンワールドを採用した意欲作だ。地中海・スペインをモチーフにした「パルデア地方」を自由に探索できる一方、発売当初は技術的な完成度に関する指摘も多く、評価が大きく分かれたタイトルでもある。この記事では、良い面・気になる面の両方を含めて各メディアのレビューを客観的にまとめていく。
基本情報
| タイトル | ポケットモンスター スカーレット/ポケットモンスター バイオレット |
| 対応機種 | Nintendo Switch |
| 発売日 | 2022年11月18日 |
| ジャンル | RPG |
| 価格目安 | 各バージョン6,578円(税込) |
| レーティング | CERO A(全年齢対象) |
| 開発・発売元 | ゲームフリーク(開発)/株式会社ポケモン・任天堂(発売) |
※価格は時期により変動する場合があります。購入前に公式ストアで最新価格をご確認ください。有料DLC「ゼロの秘宝」は前編「碧の仮面」(2023年9月配信)・後編「藍の円盤」(2023年12月配信)の2部構成で、各3,500円(税込)。両バージョン+DLCがセットになったダブルパックも2023年11月に発売されている。
どんな物語なのか
舞台は地中海・スペインをモチーフにした「パルデア地方」。本作最大の特徴は、シリーズ本編として初めてマップ全域が地続きになったフルオープンワールドを採用した点だ。ストーリーは「チャンピオンロード(ジム巡り)」「レジェンドルート(伝説のポケモン探し)」「スターダスト(不良集団スター団との戦い)」という3つの物語が並行して進行し、プレイヤーが好きな順番で自由に攻略できる構成になっている。従来の一本道だったポケモン本編のストーリー進行から大きく舵を切った意欲的な試みだ。
システム面の見どころ
新バトルギミック「テラスタル」

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パルデア地方特有の新現象「テラスタル」では、ポケモンが宝石のように輝く姿へ変化し、タイプ由来の特性が一時的に変化する新しいバトルギミックが導入された。従来の「メガシンカ」「ダイマックス」とは異なる戦略性が持ち味で、対戦の駆け引きに新たな選択肢を加えている。
オープンワールド探索とマルチプレイ
フィールド上のポケモンは姿が直接見えるシンボルエンカウント制を採用しており、伝説のポケモンに騎乗して山や海を自由に移動できる。手持ちポケモンとフィールドで交流できる「ピクニック」機能では、サンドイッチ作りによるステータス上昇効果や、テラスタルレイドバトルへの参加のきっかけにもなる要素が用意されている。最大4人での協力探索・対戦を楽しめるマルチプレイにも対応している。
ピクニックと日常の要素

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バトルや探索だけでなく、手持ちポケモンとゆったり触れ合える「ピクニック」機能も本作の魅力のひとつ。テーブルを広げてサンドイッチを作ると、具材の組み合わせに応じて経験値アップや特定タイプのポケモンが出現しやすくなるなど、探索を有利に進める効果が得られる。バトルだけでなく、こうした生活要素を通じてじっくり世界観に浸れる作りになっている点も評価されている。
有料DLC「ゼロの秘宝」のストーリー
2部構成の有料DLC「ゼロの秘宝」では、前編「碧の仮面」でパルデア地方とは異なる雪深い里山「キタカミの里」を、後編「藍の円盤」で名門校ブルーベリー学園がある「オモイ島」を舞台に、本編とは独立した新しいストーリーを楽しめる。新しいポケモンや伝説のポケモンとの出会いも用意されており、本編クリア後の追加コンテンツとしてボリュームのある作りになっている。
各メディアのレビュースコア
- Metacritic: スカーレット72/100、バイオレット71/100
- IGN: 6/10
- GameSpot: 8/10
- ファミ通クロスレビュー: 9・10・10・9の合計38点(プラチナ殿堂入り)
メディアごとのスコアの幅がかなり大きい点が本作の特徴だ。GameSpotやファミ通は「近年のシリーズ本編としては最良の出来」と高く評価する一方、IGNは後述する技術的な問題を理由にシリーズとしては厳しめの6/10を付けている。
高評価ポイント
- シリーズ本編初のフルオープンワールド化による探索の自由度の高さ
- 3つの物語を好きな順番で進められる柔軟なストーリー構成
- テラスタルという新しいバトルギミックが対戦の戦略性を広げている
- ピクニックやマルチプレイなど、生活・協力要素の作り込み
気になる点
- 発売当初の技術的な完成度: フレームレートの大幅な低下や処理落ち、ポケモンやオブジェクトの当たり判定の乱れ(すり抜け・非表示)、テクスチャのポップインなど、複数の大手メディア(Polygon、IGN、TechRadarなど)から技術面の問題が指摘された
- グラフィック表現が世代機の水準に見合っていないとの声もあり、これが批評家スコアとユーザースコアの大きな乖離につながった
- その後複数回のアップデートでパフォーマンス改善が図られたが、報道ベースでは「発売当初ほどではないが、完全に解消したとまでは言い切れない」という評価が中心となっている
過去作との違い
前作「ソード・シールド」では「ワイルドエリア」という限定的なオープンフィールドが導入されたが、本作ではマップ全域が地続きのオープンワールドへと大きく進化した。一方でこの進化の裏返しとして、発売当初は前述の技術的な課題が目立つ結果にもなった。購入を検討する際は、最新のアップデート状況を公式サイトで確認したうえで、探索の自由度や新システムを楽しみたいという方に向いているタイトルだと言える。
賛否が分かれた技術面の評価とは対照的に、セールス面では歴代シリーズの中でも突出した成績を記録している。世界累計販売本数は発売から3日間で1,000万本を突破し、任天堂ハード向けソフトとして当時過去最高を記録。国内でも累計販売本数が800万本を超え、長年シリーズ最高記録だった「ポケットモンスター 赤・緑」を28年ぶりに更新している。技術面の課題を抱えつつも、シリーズとして極めて多くのプレイヤーに支持されたタイトルであることがうかがえる。
こんな人におすすめ/おすすめしない人
おすすめな人:オープンワールドでの自由な探索を楽しみたい人、複数の物語を好きな順で進めるプレイスタイルが好きな人、テラスタルなど新しいバトルシステムに興味がある人。
おすすめしない人:グラフィックやフレームレートの安定性を重視する人には、発売当初から指摘されている技術面の課題が気になる可能性がある。購入前に最新のアップデート適用後の評判を確認することをおすすめする。
まとめ
「ポケットモンスター スカーレット・バイオレット」は、シリーズ本編として初めてフルオープンワールドに挑戦し、探索の自由度やテラスタルという新システムで高い評価を得た一方、発売当初の技術的な完成度の低さが大きな課題として指摘されたタイトルだ。ファミ通38点・GameSpot 8/10という高評価がある一方、IGNの6/10のように厳しい評価も存在する。良い面・気になる面の両方を理解したうえで、自分のプレイスタイルに合うかを判断するのがおすすめだ。世界累計1,000万本超という異例のセールスが示す通り、賛否はありながらもシリーズの新たな方向性として広く受け入れられた一作であることは間違いない。