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2021年9月24日にPS5向けに発売された「DEATH STRANDING DIRECTOR'S CUT」は、2019年にPS4で発売された小島秀夫監督の「DEATH STRANDING」に、新規ステージやアイテム、ミニゲームなどを追加した拡張版だ。荷物を運び分断された世界を繋いでいくという、既存のジャンルに当てはまらない独自のゲーム性はそのままに、PS5の性能を活かした快適さと新要素が加わっている。この記事では各メディアのレビューを総合しながら、システム面の特徴や評価のポイントを客観的にまとめていく。
基本情報
| タイトル | DEATH STRANDING DIRECTOR'S CUT |
| 対応機種 | PlayStation 5 |
| 発売日 | 2021年9月24日 |
| ジャンル | アクション |
| 価格目安 | 通常版6,490円(税込)、デジタルデラックスエディション7,590円(税込) |
| レーティング | CERO D(17歳以上対象) |
| 開発・発売元 | SIE(開発: コジマプロダクション) |
※価格は時期により変動する場合があります。購入前に各ストアで最新価格をご確認ください。PS4版「DEATH STRANDING」所有者は、廉価なアップグレード版を購入することでPS5版に移行できる。
どんな物語なのか
正体不明の現象「デス・ストランディング」により、世界は死者の世界と生者の世界が交わる「対消滅(ボイド)」の脅威にさらされ、アメリカは分断されてしまう。配達人サム・ポーター・ブリッジズは、孤立した各地の都市や人々を繋ぐネットワーク「カイラル通信網」を再接続するため、危険な地形と見えない怪物「BT」が徘徊する大地を、荷物を背負って歩き続ける。人と人との「繋がり」をテーマにした本作は、従来のアクションゲームの枠に収まらない独自の体験を提供する。主人公サムを演じるノーマン・リーダスをはじめ、レア・セドゥ、マッツ・ミケルセンら実在の俳優がモーションキャプチャーと声で出演し、映画さながらの重厚な演出も本作の大きな魅力になっている。
システム面の見どころ
「歩く」こと自体をゲーム性に昇華した配送システム
本作の核となるのは、重心やバランスを意識しながら荷物を運ぶ「配送」というシステムだ。険しい地形や川、雪山を踏破する際にはバランスを崩さないよう慎重な操作が求められ、荷物の積み方や重量配分を工夫することも攻略の重要な要素となり、単なる移動が緊張感のあるゲームプレイへと昇華されている。他のプレイヤーが設置したはしごやロープ、看板などが自分のプレイにも反映される非同期の「ストランド要素」も本作ならではの特徴だ。目に見えない怪物BTを感知する相棒「BB(ブリッジベビー)」の存在も、恐怖と隣り合わせの探索に独特の緊張感を与えている。
ディレクターズカットで追加された新要素

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本作では、タイムアタックに挑戦できる「レース場」、山頂や川の向こうへ荷物をあらかじめ送れる「荷物カタパルト」、武器の腕を競う「射撃訓練場」、サムと共に旅する「自動追従ロボ」など、周回プレイや寄り道を充実させる新要素が多数追加された。ジャンプ台やカイラル橋など建設可能な設備も増え、配送ルートの自由度がさらに広がっている。
PS5の性能を活かした快適な体験
PS5版ではロード時間が大幅に短縮され、フレームレートや解像度も向上している。DualSenseのハプティックフィードバックにより、荷物を背負って歩く際の重心の変化や、雨・雪といった環境の質感までコントローラーを通じて体感できる点も、本作の世界観との親和性が高い演出になっている。
各メディアのスコア
- Metacritic: 85/100(Generally Favorable、104件の批評家レビューを集計)
- GameSpot: 9/10
- IGN: 7/10
批評家からのレビューは89%が好意的(Metacritic集計)で、PS5版としての完成度の高さが評価されている。オリジナルのPS4版はファミ通クロスレビューで40点満点(プラチナ殿堂入り)を獲得しており、独自性の高いゲーム性が国内外を問わず高く評価されてきたタイトルだ。一方で、IGNのように「追加要素は復帰プレイヤーにとってはやや控えめ」と指摘する声もあり、既存プレイヤーへの訴求力については媒体によって評価が分かれている。
高評価ポイント
- 「歩く」「運ぶ」という行為そのものを緊張感のあるゲーム性に昇華した独自のシステム
- レース場・荷物カタパルト・自動追従ロボなど、やり込みを支える新要素の追加
- PS5版ならではのロード時間短縮・フレームレート向上による快適な体験
- DualSenseのハプティックフィードバックを活かした、世界観との親和性の高い演出
- 他プレイヤーの痕跡が緩やかに繋がる「ストランド要素」による独特の一体感
- ノーマン・リーダスやマッツ・ミケルセンら豪華キャストによる、映画的で重厚な物語演出
気になる点
- 戦闘やアクションよりも「配送」が主体のため、一般的なアクションゲームを期待すると戸惑う可能性がある
- ストーリー・ステージ構成自体はPS4版を踏襲しており、大きな新規シナリオの追加はない
- PS4版の復帰プレイヤーにとっては、追加要素のボリュームがやや控えめという指摘もある
- 広大なフィールドを何度も往復する場面が多く、移動そのものに単調さを感じるプレイヤーもいる
過去作との違い
PS4版オリジナル(2019年)からの主な違いは、レース場・荷物カタパルト・射撃訓練場・自動追従ロボといった新規コンテンツの追加と、PS5の性能を活かしたロード時間短縮・グラフィック向上にある。ストーリーやメインとなる配送ミッションの内容自体はPS4版を踏襲しているため、周回・やり込みプレイの幅を広げる拡張版という位置づけが近い。PS4版所有者は廉価なアップグレードで移行できる点も、既存ファンに配慮した設計といえる。なお本作は2022年3月30日にWindows(PC)版も発売されており、プラットフォームの幅も広がっている。
こんな人におすすめ/おすすめしない人
おすすめな人:小島秀夫監督ならではの独自の世界観・ゲーム性に興味がある人、じっくり腰を据えて探索・配送を楽しみたい人、PS5の快適な環境でオリジナル版をプレイしたい人。
おすすめしない人:派手な戦闘やスピーディーなアクションを中心に楽しみたい人には、本作の淡々とした配送主体のゲーム性が合わない可能性がある。既にPS4版を隅々までプレイ済みで、大規模な新規シナリオを期待している人にも新鮮味はやや薄いかもしれない。
まとめ
「DEATH STRANDING DIRECTOR'S CUT」は、「歩く」「運ぶ」という行為を独自のゲーム性に昇華した原作の魅力を保ちながら、PS5の性能とレース場などの新要素でさらに磨き上げた拡張版だ。コジマプロダクションによれば、シリーズ全体の全世界累計プレイヤー数は2025年3月時点で2,000万人を突破しており、発売から数年を経てなお根強い人気を維持しているタイトルであることがうかがえる。既存のジャンルに収まらない独自の体験を、PS5の快適な環境で味わいたい人におすすめの一作だ。2025年には続編「DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH」も発売されており、本作からシリーズの世界観に触れてみるのもよいだろう。