画像: ©2021 Sony Interactive Entertainment LLC / Housemarque

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2021年4月30日にPS5向けに発売された「Returnal(リターナル)」は、フィンランドのHousemarqueが開発した、死と再生を繰り返しながら進むローグライク弾幕TPSだ。PS5の性能とDualSenseの機能を全面的に活かした「次世代機ならでは」の体験として発売当初から高い注目を集めた。この記事では各メディアのレビューを総合しながら、システム面の特徴や評価のポイントを客観的にまとめていく。
基本情報
| タイトル | Returnal(リターナル) |
| 対応機種 | PlayStation 5 |
| 発売日 | 2021年4月30日 |
| ジャンル | アクション/TPS(ローグライク) |
| 価格目安 | 7,900円(税別) |
| レーティング | CERO C(15歳以上対象) |
| 開発・発売元 | SIE(開発: Housemarque) |
※価格は時期により変動する場合があります。購入前に各ストアで最新価格をご確認ください。開発元のHousemarqueは本作の評価を受けて2021年6月にSIEの傘下スタジオとなった。
どんな物語なのか
謎の信号を追って惑星アトロポスに不時着した宇宙飛行士セレーネは、探索の末に命を落とすが、なぜか墜落地点で目を覚ます。この星では死んでも同じ場所に「帰還(リターン)」してしまい、時間や地形が変化した状態でループが繰り返される。セレーネはやがて、自分自身の死体や、自らが遺した音声ログと遭遇し始め、この惑星に隠された真実と自身の過去に隠された秘密に迫っていくことになる。地球にいたはずの自分の家の一室が惑星上に唐突に現れるなど、SFホラーとしての不穏な演出も本作の物語を彩る重要な要素だ。
システム面の見どころ
死ぬたびに変化するローグライクな探索

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セレーネが死亡すると、それまでに入手した武器や強化アイテム「オボライト」はすべて失われ、ステージ構成・出現する敵・アイテムの配置が変化した状態で最初のエリアからループが再開される。この「死ぬたびにゼロからやり直す」ローグライクな緊張感と、ハイスピードな弾幕アクションが組み合わさっている点が本作最大の特徴だ。一方で、探索の過程で得られる恒久的な強化要素も一部存在し、周回を重ねるごとに攻略の糸口が着実に見えてくる設計になっている。
DualSenseを駆使した次世代機ならではの表現
アダプティブトリガーによって、L2ボタンを浅く押すと通常射撃、深く押し込むと専用の照準モードに切り替わるなど、コントローラーの物理的な感触そのものがゲームシステムに組み込まれている。読み込みを挟まないシームレスなエリア間の移動や、内蔵スピーカーを活かした環境音の表現も、PS5の性能をフルに引き出した設計になっている。3Dオーディオによって背後から迫る敵の足音や弾丸の飛来方向まで音だけで把握できる点も、高難度な弾幕戦を生き抜くうえで重要な役割を果たしている。
発売後のアップデートで追加された救済要素
発売当初は、途中セーブができず中断にはPS5のレストモードしか使えない仕様が大きな議論を呼んだが、2021年10月26日の無料アップデートで、進行状況を一時中断できる「途中セーブ機能」とフォトモードが追加された。さらに2022年3月には無料の大型アップデート「Returnal: Ascension」が配信され、オンライン協力プレイと新モード「シシュポスの巨塔」が実装されるなど、発売後も継続的に進化を続けたタイトルだ。
リスクとリターンが表裏一体の強化要素
探索中に入手できる「寄生生物(パラサイト)」は、装着すると強力な恩恵を得られる一方でデメリットも同時に発生する諸刃の剣として設計されている。武器を使い続けることで習熟度が上がり火力が向上する「武器熟練度」システムもあり、リスクを取って強力な組み合わせを狙うか、安全に立ち回るかという駆け引きが、ローグライクとしての戦略性を深めている。
各メディアのスコア
- Metacritic: 86/100(Generally Favorable、115件の批評家レビューを集計)
- GameSpot: 9/10
- IGN: 8/10
- ファミ通クロスレビュー: 平均8.8点(プラチナ殿堂入り)
批評家からのレビューは93%が好意的(Metacritic集計)という高評価で、「次世代機の到来を実感させる作品」と絶賛する声が多く見られた一方、発売当初は前述の途中セーブ非対応や高難度な作りに対して「PS5のローンチタイトルとしてはハードルが高すぎる」と指摘する声も一部にあった。
高評価ポイント
- 死ぬたびに変化する、緊張感の高いローグライクな探索構造
- アダプティブトリガーを活かした、直感的で気持ちのいい銃撃アクション
- ロード時間を感じさせないシームレスなエリア移行
- 断片的な音声ログやセレーネ自身の死体を通じて明かされる、考察しがいのあるストーリー
- 発売後もアップデートで進化を続けた、開発陣のサポート姿勢
- 武器やアイテムの組み合わせ次第でビルドが大きく変化する、リプレイ性の高さ
気になる点
- 発売当初は途中セーブができず、PS5のレストモードでの中断しかできなかった(現在はアップデートで解消)
- ローグライクゆえの高難度で、シューティングやアクションに不慣れなプレイヤーには厳しい作り
- ストーリーが断片的な情報の積み重ねで語られるため、全体像を掴むまでに時間がかかる
- 敵の攻撃が弾幕状で見づらい場面があり、被弾を避けるための視認性に苦労するという声もある
過去作との違い
Housemarqueはそれまで「Resogun」など2D主体のアーケードシューティングを手がけてきたスタジオであり、本作は同社にとって初のフル3D・TPS形式の大作という大きな挑戦だった。結果として本作は批評家から高く評価され、開発元のHousemarqueはSIEの傘下スタジオとなり、後に「Returnal」のDNAを受け継ぐ新作にも取り組んでいる。ローグライクの緊張感とアーケードシューティング由来の弾幕アクションを組み合わせた設計は、同社のキャリアの集大成といえる内容であり、後続の新作にもそのDNAが受け継がれている。
こんな人におすすめ/おすすめしない人
おすすめな人:高難度のローグライクアクションに挑戦したい人、DualSenseの機能を活かした次世代機ならではの体験を求めている人、断片的な情報から物語を読み解く考察が好きな人。
おすすめしない人:じっくり腰を据えて一直線に物語を追いたい人には、ループ構造による繰り返しの多さがストレスに感じられる可能性がある。死に戻りを前提としたゲームデザインが苦手な人にも、根気が必要な一作だ。
まとめ
「Returnal」は、死ぬたびに変化するローグライクな探索と、DualSenseを活かした次世代機ならではの銃撃アクションによって、Metacritic86点という高評価を獲得したPS5屈指のオリジナルタイトルだ。発売から2ヶ月時点での全世界販売本数は56万本と、当初は大ヒットと呼べるほどの数字ではなかったが、開発元のHousemarqueがSIE傘下に入るなど、批評面での評価がその後のスタジオの評価・実績に繋がっていった作品でもある。高難度アクションに正面から挑みたい人におすすめの一作だ。PS5の性能を実感したいという人にも、発売から時間が経った今こそ手に取ってみる価値のあるタイトルといえる。