画像: ©SQUARE ENIX CO., LTD. FINAL FANTASY VII REMAKE.
スクウェア・エニックスが開発したアクションRPG「ファイナルファンタジーVII リメイク(FINAL FANTASY VII REMAKE)」が2020年4月10日にPS4向けに発売された。1997年の名作『ファイナルファンタジーVII』を、現代の技術でフルリメイクする三部作の第1作で、本作は原作序盤の巨大都市「ミッドガル」脱出までを、1本のRPGとして大幅に膨らませて描いている。2021年6月10日にはPS5向けの強化版「INTERGRADE(インターグレード)」が発売され、追加エピソードやグラフィック向上が加えられた。発売3日で全世界350万本を売り上げ、続編『リバース』(2024年)へと物語をつないだ、シリーズ復権を象徴する一本だ。この記事では各メディアのレビューを総合しながら、本作の特徴を客観的にまとめていく。
基本情報
| タイトル | ファイナルファンタジーVII リメイク(FINAL FANTASY VII REMAKE)/PS5版はINTERGRADE |
| 対応機種 | PlayStation 4/PlayStation 5(INTERGRADE)/PC(Steam・Epic)。Nintendo Switch・Switch 2版はなし |
| 発売日 | 2020年4月10日(PS4)/2021年6月10日(PS5版 INTERGRADE) |
| ジャンル | アクションRPG |
| 価格目安 | INTERGRADE 4,980円(税込)前後。セール時は2,000円台まで下がることも |
| レーティング | CERO C(15才以上対象) |
| 開発・発売元 | スクウェア・エニックス。ディレクター:浜口直樹・鳥山求/キャラクターデザイン:野村哲也 |
※価格は時期・エディションにより変動します。購入前に各ストアで最新価格をご確認ください。PS4版からPS5版へは有料DLCでのアップグレードも可能です。
どんなゲームなのか

画像: Steamストアページ
ミッドガルだけを丸ごと1本にした物語
物語は、星のエネルギー「魔晄(まこう)」を吸い上げて栄える巨大企業「神羅カンパニー」が支配する都市ミッドガル。元ソルジャーの傭兵クラウドは、反神羅組織「アバランチ」の魔晄炉爆破作戦に加わり、花売りのエアリス、幼なじみのティファ、リーダーのバレットらと関わりながら、神羅の陰謀と、白いマントの男セフィロスの影に巻き込まれていく。原作では数時間で通り過ぎるミッドガル編を、サブクエストや新規エピソードで肉付けし、30〜40時間規模のRPGに再構築している。
フルボイス・高精細のドラマ
キャラクターはフル音声で、表情やしぐさが細かく描き込まれ、原作では想像に任されていた住民たちの生活やアバランチ仲間の人物像が丁寧に描かれる。七番街スラムやウォールマーケットなど、街を実際に歩き回れるようになった点も大きな魅力として各メディアで挙げられている。
システム面の見どころ

画像: Steamストアページ
アクションとコマンドの融合バトル
戦闘は、リアルタイムで動き回って攻撃・回避しつつ、たまった「ATBゲージ」を消費してアビリティ・魔法・アイテムをコマンドで選ぶハイブリッド方式。コマンド選択中は時間がスローになり、じっくり指示を出せる。操作キャラはいつでも切り替え可能で、パーティ全員を活かした立ち回りが求められる。敵を怯ませて「バースト」状態にし、一気に畳みかける駆け引きが戦闘の核だ。アクションが苦手な人向けに、移動と回避を自動化する「クラシックモード」も用意されている。
マテリアによる自由な育成

画像: Steamストアページ
魔法や補助効果は、武器・防具のスロットにはめる球状のアイテム「マテリア」で管理する。付け替えでどのキャラにも魔法使いや盾役を担わせられ、連携マテリアで「かいふく+はんい」のように効果を組み合わせられる。武器は使い込むと熟練度が上がり、専用のスキルパネルで性能を伸ばせるため、序盤の武器も終盤まで使い続けられる設計になっている。
高評価ポイント
- 原作数時間ぶんのミッドガル編を、密度の高い1本のRPGに再構築した脚本と演出
- アクションとコマンドを両立し、初心者にはクラシックモードも用意したバトル設計
- マテリアの付け替えによる、キャラの役割を自由に組み替えられる育成
- フルボイス・高精細グラフィックで描き直された、クラウドたちのドラマ
- 植松伸夫氏の原曲をアレンジした、場面ごとに切り替わる大量の楽曲
各メディアのスコア
- Metacritic: 87/100(PS4版)、92/100(PS5版 INTERGRADE)
- ファミ通クロスレビュー: 38/40(プラチナ殿堂入り)
- IGN: 8/10
- GameSpot: 9/10
「23年前のRPGを、現代の水準で作り直しつつ独自の解釈を加えた野心作」との評価が各メディアで共通していた。一方、原作の結末を知るファンの間では、物語終盤に登場する「フィーラー(運命の番人)」をめぐる原作改変の是非で意見が大きく分かれた。売上は発売3日で全世界350万本、2023年時点で累計700万本を突破している。
気になる点
- ミッドガル編を引き伸ばした分、水路や倉庫など移動が単調に感じる章がある
- サブクエストの多くが「お使い」寄りで、テンポを損なうという指摘
- 終盤の原作改変(フィーラー関連)は、原作ファンほど賛否が割れる
- 三部作の第1作のため、これ単体では物語が完結しない
原作・続編『リバース』との関係
本作は1997年『ファイナルファンタジーVII』のリメイク三部作の第1作で、原作全体のうち序盤のミッドガル脱出までを描く。物語・世界観の骨子は原作を踏襲しつつ、演出面と一部の展開に新しい解釈が加えられている。第2作『ファイナルファンタジーVII リバース』(2024年、PS5)は、ミッドガルを出てからの広大な世界の冒険を描き、本作の直接の続きにあたる。原作を知らなくても本作から入って問題なく、むしろ現代的な導入として勧めやすい。
機種による違い
PS4版(無印)はMetacritic87、PS5版「INTERGRADE」は92と評価が上がっている。INTERGRADEはテクスチャやライティングが強化され、フォトモード、ユフィを主人公にした追加エピソード「インターミッション」が同梱される。これから遊ぶならPS5版かPC版が基本で、PS4から乗り換える場合は有料DLCでアップグレードできる。PC版はハイエンド環境なら高フレームレートで動作する。
こんな人におすすめ/おすすめしない人
おすすめな人:ストーリー重視のRPGが好きな人、アクションとコマンドの中間くらいの戦闘が好みの人、原作『FF7』を今の映像で体験したい人、続編『リバース』を遊ぶ前に物語を追っておきたい人。
おすすめしない人:1本で物語が完結しないと満足できない人、テンポの良い短めのRPGを求める人、原作の展開が忠実に再現されることを最優先する人には引っかかる部分がある。
まとめ
「ファイナルファンタジーVII リメイク」は、原作序盤のミッドガル編だけを、密度の高い1本のRPGへと大胆に膨らませたリメイク三部作の第1作だ。再構築された脚本と演出、アクションとコマンドを融合したバトル、マテリアによる自由な育成が高く評価され、Metacritic92点(PS5版)・ファミ通38点・全世界700万本という結果につながった。終盤の原作改変には賛否があるものの、シリーズ復権を印象づけ、続編『リバース』へと橋渡しをした重要な一本と言える。