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2020年11月12日にPS5のローンチタイトルとして発売された「Marvel's Spider-Man: Miles Morales」は、2018年の傑作アクション「Marvel's Spider-Man」の直系スピンオフだ。前作の主人公ピーター・パーカーに代わり、新たなスパイダーマンとなった高校生マイルズ・モラレスを主人公に据え、生体電気を操る新アクション「ヴェノムパワー」で戦う姿が描かれる。この記事では各メディアのレビューを総合しながら、システム面の特徴や評価のポイントを客観的にまとめていく。
基本情報
| タイトル | Marvel's Spider-Man: Miles Morales |
| 対応機種 | PlayStation 5/PlayStation 4 |
| 発売日 | 2020年11月12日 |
| ジャンル | アクションアドベンチャー |
| 価格目安 | 通常版6,300円前後(税込)、Marvel's Spider-Man Remastered同梱のアルティメットエディションは上位価格帯 |
| レーティング | CERO C(15歳以上対象) |
| 開発・発売元 | SIE(開発: Insomniac Games) |
※価格は時期により変動する場合があります。購入前に各ストアで最新価格をご確認ください。PS5版はPS5のTempest 3Dオーディオ技術に対応し、屋上から路地裏までの環境音を立体的に聞き分けられる点も特徴だ。前作フルリメイク版「Marvel's Spider-Man Remastered」を同梱した「アルティメットエディション」も用意されており、前作未プレイのプレイヤーはこちらを選ぶと2作を通して楽しめる。
どんな物語なのか
クリスマス直前のニューヨーク。先代スパイダーマンのピーター・パーカーが休暇で街を離れる中、高校生のマイルズ・モラレスは新興エネルギー企業ロークスクスと、テロ組織「アンダーグラウンド」の対立に巻き込まれていく。自らに宿った生体電気の力と向き合いながら、マイルズは新米ヒーローとして街の危機に立ち向かうことになる。未熟な少年が一人前のスパイダーマンへと成長していく王道の物語は、前作のシリアスなトーンとは一味違う前向きさが持ち味だ。マイルズ・モラレスは原作コミックでも人種的多様性を象徴する新世代のスパイダーマンとして知られるキャラクターであり、本作はゲームオリジナルの解釈でその成長譚を描いている。
システム面の見どころ
生体電気を操る新アクション「ヴェノムパワー」

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マイルズだけが持つ生体電気の力「ヴェノムパワー」は本作最大の新要素だ。電撃をまとった強力な一撃「ヴェノムパンチ」で敵をスタン状態にできるほか、姿を消して奇襲を仕掛ける「カモフラージュ」など、ステルスと戦闘の両面に活用できる。前作のピーターにはない、マイルズならではのスタイリッシュな立ち回りが可能になっている。
雪化粧したニューヨークを駆け巡るウェブスリング
舞台は前作と同じニューヨークだが、物語は真冬に設定されており、雪が積もった街並みを縦横無尽にウェブスリングで飛び回る点も本作らしい味付けだ。街の一部エリアはボリュームを絞った代わりに作り込みを凝縮しており、短時間でも密度の高い探索を楽しめる構成になっている。PS5版ではSSDによるロード時間の大幅な短縮も実現しており、ファストトラベルの待ち時間を気にせずテンポよく街を移動できる点も快適さに直結している。
豊富なスーツと能力ツリーによるカスタマイズ
前作同様、物語の進行やサイドコンテンツの達成に応じて多彩な「スーツ」をアンロックでき、見た目だけでなく専用能力を切り替えて戦略の幅を広げられる。ヴェノムパワーを強化する専用スキルツリーも用意されており、プレイスタイルに合わせてマイルズを育成していく楽しみも本作の魅力の一つだ。
各メディアのスコア
- Metacritic: 85/100(Generally Favorable、89件の批評家レビューを集計)
- IGN: 9/10
- GameSpot: 7/10
- Push Square: 8/10
批評家からは「Generally Favorable」の高評価を獲得しており、IGNは「インソムニアックのスパイダーマン・ユニバースにおける欠かせない物語」と絶賛した。一方で、前作からのゲームシステムの流用が多い点を指摘する声もあり、独立した新作というよりボリュームを抑えたスピンオフとして評価する媒体が多い。
高評価ポイント
- マイルズならではの新アクション「ヴェノムパワー」による、爽快感の高い戦闘・ステルス
- 未熟な少年がヒーローへと成長する、前向きで王道な物語
- PS5のロード時間短縮・Tempest 3Dオーディオなど、ハードの性能を活かした快適な体験
- 雪化粧したニューヨークという、シリーズならではの季節感のある舞台美術
- 短時間でも満足度の高い、密度の濃いボリューム設計
気になる点
- 前作「Marvel's Spider-Man」と比べてマップの規模やボリュームが控えめ
- 基本的な戦闘・移動システムは前作からの流用が多く、目新しさに欠けるという指摘もある
- スピンオフ的な立ち位置のため、独立した新作としてのフルプライス感はやや薄いという声もある
- 物語のボリュームが比較的短く、メインシナリオのみであれば数時間から十数時間程度でクリアできてしまう
- 敵バリエーションやボス戦の種類は前作の延長線上にあり、大きな刷新は少ない
過去作との違い
前作「Marvel's Spider-Man」(2018年、PS4)の主人公ピーター・パーカーに代わり、本作では前作終盤で新米スパイダーマンとして名乗りを上げたマイルズ・モラレスが主人公を務める。マイルズ固有のヴェノムパワーが加わったことで戦闘・ステルスの選択肢が広がった一方、マップの規模はニューヨークの一部エリアに絞られており、前作のフルサイズの続編というよりコンパクトな外伝的ボリュームで構成されている。PS5版ではロード時間の大幅な短縮やレイトレーシング対応など、ハード世代交代の恩恵も存分に受けている。
こんな人におすすめ/おすすめしない人
おすすめな人:前作「Marvel's Spider-Man」をプレイ済みで続きが気になる人、PS5の性能を活かした快適なウェブスリングを楽しみたい人、王道の成長物語が好きな人。
おすすめしない人:前作未プレイで、いきなり本作からフルボリュームの新作アクションを期待している人には、ボリューム面でやや物足りなく感じられる可能性がある。じっくり長時間遊べるオープンワールドを求めている人にも、メインストーリーのみだと短めに感じられるかもしれない。
まとめ
「Marvel's Spider-Man: Miles Morales」は、マイルズ固有のヴェノムパワーによる新しい戦闘の爽快感と、PS5の性能を活かした快適な体験で、Metacritic85点という高評価を獲得したスピンオフ作品だ。2021年7月時点で全世界累計650万本を売り上げており、シリーズ全体の世界累計販売本数も2022年時点で3,300万本を突破するなど、Insomniac Gamesが手がけるスパイダーマンシリーズの人気を牽引する存在となっている。前作からの正統な続きを、コンパクトながら密度の高いボリュームで楽しみたい人におすすめの一作だ。続編「Marvel's Spider-Man 2」でピーターと共に活躍するマイルズの物語の起点としても、ぜひ押さえておきたい一作といえる。