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アトラスの内製スタジオ「スタジオ・ゼロ」が手がける完全新作RPG「メタファー:リファンタジオ」が2024年10月11日にPS5・PS4・Xbox Series X|S・PC向けに発売された。『ペルソナ』シリーズの橋野桂氏がディレクションを務め、キャラクターデザインの副島成記氏、音楽の目黒将司氏という近年のアトラス作品を支えてきた布陣が再結集したことで、発売前から国内外で大きな注目を集めていたタイトルだ。発売直後にはMetacriticでPS5版94点という2024年発売作品中トップクラスのスコアを獲得し、The Game Awards 2024でも複数部門を受賞した。この記事では各メディアのレビューを総合しながら、本作の魅力を客観的にまとめていく。
基本情報
| タイトル | メタファー:リファンタジオ |
| 対応機種 | PlayStation 5/PlayStation 4/Xbox Series X|S/PC(Steam)。Nintendo Switch 2版は2026年11月12日発売予定 |
| 発売日 | 2024年10月11日 |
| ジャンル | ファンタジーRPG |
| 価格目安 | PS5パッケージ通常版 約9,900円(税込)。Switch 2版は「新価格」3,990円(税込) |
| レーティング | CERO C(15才以上対象) |
| 開発・発売元 | アトラス(スタジオ・ゼロ)。海外はセガより発売 |
| 主要スタッフ | ディレクター:橋野桂/キャラクターデザイン:副島成記/音楽:目黒将司 |
※価格は時期・エディションにより変動します。購入前に各ストアで最新価格をご確認ください。Xbox Game Pass では発売日から配信されています。
どんなゲームなのか

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差別と不安が渦巻く「ユークロニア連合王国」
舞台となるのは、8つの部族が暮らすユークロニア連合王国。人間同士でありながら容姿や出自によって差別が横行し、人々の心は「不安(アンザイエティ)」と呼ばれる感情に蝕まれている。物語は国王が何者かに暗殺されるところから始まる。王には正当な後継者がおらず、遺言によって「魔法の力で国民の支持を可視化し、最も支持を集めた者が次の王になる」という前代未聞の王権選挙が実施されることになる。主人公は、呪いによって眠らされた王子を救うため、そして自らも王座を目指して旅立つ青年だ。相棒となるのは、フェアリーの少年ガリカ。
「空想(ファンタジー)」をテーマにした物語
主人公が旅の途中で手にする一冊の本には、争いも差別もない理想の国「ファンタジー」の姿が描かれている。現実の醜さに絶望せず、より良い世界を思い描く力こそが人を前に進ませる——という「空想の力」が全編を貫くテーマだ。各メディアのレビューでは、現実社会の分断やポピュリズムを想起させる政治的・社会的な題材を、ファンタジーの枠組みで正面から描いた点が高く評価されている。ビターな展開も多く、単なる勧善懲悪の物語ではない。
「旅」と「日常」の2つの軸
ゲームは、装甲戦車「ガントレットランナー」で大陸を移動しながらダンジョンを攻略する冒険パートと、拠点や街で仲間・協力者との絆を深めたり自己研鑽に励んだりする日常パートで構成される。カレンダー制が採用されており、目的地までの日数が限られているため、限りある時間をどの行動に割くかを考える設計になっている。この「時間管理」の骨格は『ペルソナ』シリーズ譲りだ。

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システム面の見どころ

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職業を自在に着替える「アーキタイプ」
本作の育成の核となるのが、ファイター・シーカー・ナイト・シーフといった「アーキタイプ(元型)」を各キャラクターに付け替えるシステムだ。アーキタイプはランクを上げることで固有スキルを習得し、他のアーキタイプへスキルを継承させることもできるため、「魔法も使える壁役」「回復もこなす物理アタッカー」といった自由なビルドを組める。街の住人や仲間との絆(盟友)を深めることで新たなアーキタイプが解放されるなど、日常パートと戦闘が密接に噛み合っている。
弱点と相性を突くコマンドバトル
戦闘は『真・女神転生』『ペルソナ』譲りの、敵の弱点属性を突いてアドバンテージを得るコマンド式ターン制。行動順を示すアイコンを消費して手数が増減する「プレスターンバトル」を発展させた仕組みで、弱点を突けば味方の手番が増え、逆に無効化されれば手番を失う駆け引きが緊張感を生む。フィールド上では格下の雑魚をリアルタイムアクションで直接倒せる一方、強敵に触れるとシームレスにコマンド戦闘へ移行するため、ザコ戦のテンポの悪さが大きく軽減されている。
快適性と難易度の選択肢
戦闘の高速化オプションやオートセーブ、目的地への誘導など、長時間プレイを支える快適機能が随所に用意されている。難易度はSTORYからHARDまで選択でき、後日配信のアップデートでさらに高難度の「MYTHIC」も追加された。ボリュームは初回クリアで70〜80時間前後とされ、RPGとしては大作の部類に入る。
高評価ポイント
- 差別・分断・ポピュリズムといった現実的な題材を、ファンタジーの枠組みで骨太に描いたストーリーとテーマ性
- アーキタイプの付け替えとスキル継承による、キャラクター育成・パーティ編成の自由度の高さ
- フィールドのリアルタイムアクションとコマンド戦闘のシームレスな融合による、快適な戦闘テンポ
- 副島成記氏のアートワークと目黒将司氏の楽曲が生み出す、他に類を見ない世界観の作り込み
- 『ペルソナ』ゆずりの時間管理システムと、それに紐づく育成の噛み合いの良さ
各メディアのスコア
- Metacritic: 94/100(PS5版。2024年発売タイトル中トップクラス)
- ファミ通クロスレビュー: 37/40(プラチナ殿堂入り)
- IGN: 9/10
- GameSpot: 10/10
- PC Gamer: 95/100
批評家スコアの高さに加え、The Game Awards 2024では最優秀RPG賞・最優秀ナラティブ賞・最優秀アートディレクション賞の3部門を受賞し、年間最優秀作品賞(GOTY)にもノミネートされた。IGNやGameSpotなど複数メディアが2024年のゲーム・オブ・ザ・イヤーに選出し、日本ゲーム大賞2025では大賞を受賞している。売上面でも発売初日に全世界100万本を突破した。
気になる点
- カレンダー制のため、寄り道や絆イベントをすべて回収しようとすると時間管理がシビアで、初見では取りこぼしが出やすい
- 社会風刺の色が濃くシリアスな展開が続くため、明るく気楽なファンタジーを期待すると印象が異なる
- 戦闘の基礎システムは『ペルソナ』『真・女神転生』に慣れたプレイヤーには馴染み深く、新鮮味という点では人を選ぶ
- フルプライスのボリュームがあり、クリアまでまとまった時間を確保する必要がある
『ペルソナ』『真・女神転生』シリーズとの違い
時間管理と弱点を突くコマンドバトルという骨格は近年のアトラス作品を踏襲しているが、舞台は現代日本の学園ではなく完全な異世界ファンタジーで、政治・社会をめぐる重いテーマを扱う点が大きく異なる。仲間との関係も、恋愛や友情を描く『ペルソナ』のコミュに対し、本作の「盟友」はアーキタイプ解放や戦力強化に直結する実利的な結びつきとして描かれる。戦闘もフィールドのアクションとコマンドが融合し、ザコ処理のテンポが改善された。『真・女神転生』的な種族・弱点の概念は色濃く残っている。
機種による違い
PS5版はMetacriticスコアやフレームレートUIの面で最も評価が高く、ロード時間も短い。PS4版はプレイ可能だがハード性能の差から描画や動作で見劣りする。2026年11月12日発売予定のNintendo Switch 2版は「新価格」3,990円で展開され、携帯モードで遊べるのが利点だが、追加要素は本稿執筆時点で発表されておらず、ゲーム内容自体はほぼ共通と見られる。すでに据置機やPCを持っているなら発売済みのPS5版、携帯機で腰を据えて遊びたい・価格を抑えたいならSwitch 2版という選び分けになる。
こんな人におすすめ/おすすめしない人
おすすめな人:『ペルソナ』『真・女神転生』が好きな人、じっくり遊べる大作コマンドRPGを探している人、重厚なテーマや世界観の作り込みを重視する人、キャラクター育成やビルドの自由度を楽しみたい人。
おすすめしない人:短時間でサクサク進むRPGを求めている人、コマンド式ターン制バトル自体が苦手な人、シリアスで社会派なストーリーよりも明るい冒険活劇を好む人には合いにくい。
まとめ
「メタファー:リファンタジオ」は、『ペルソナ』を手がけたスタジオが完全新作で挑んだ本格ファンタジーRPGだ。差別や不安といった現実的なテーマをファンタジーの力で描き切ったストーリー、アーキタイプによる自由な育成、フィールドとコマンドを融合させた快適な戦闘が高く評価され、Metacritic94点・The Game Awards複数部門受賞・日本ゲーム大賞2025大賞という結果につながった。骨太なJRPGを求めるプレイヤーにとって、2024年以降を代表する必修タイトルのひとつと言える。