画像: ©コーエーテクモゲームス ©Sony Interactive Entertainment Inc.
『仁王』シリーズなどで知られるコーエーテクモゲームスのTeam NINJAが開発したオープンワールドアクションRPG「Rise of the Ronin(ライズ オブ ローニン)」が2024年3月22日にPS5向けに発売された。黒船来航に揺れる幕末の日本を舞台に、討幕派・佐幕派・欧米列強のはざまで生きる名もなき浪人を主人公に据えた意欲作で、Team NINJA初のオープンワールドタイトルとしても注目を集めた。ファミ通クロスレビューではプラチナ殿堂入りを果たし、PlayStation Partner Awards 2024でも複数の賞を受賞している。この記事では各メディアのレビューを総合しながら、本作の特徴を客観的にまとめていく。
基本情報
| タイトル | Rise of the Ronin(ライズ オブ ローニン) |
| 対応機種 | PlayStation 5(PS5 Pro Enhanced対応)。PC(Steam)版は2025年3月11日発売。Nintendo Switch・Switch 2版はなし |
| 発売日 | 2024年3月22日 |
| ジャンル | オープンワールドアクションRPG |
| 価格目安 | 通常版 8,980円(税込)、デジタルデラックス版 9,980円(税込) |
| レーティング | CERO D(17才以上対象) |
| 開発・発売元 | 開発:コーエーテクモゲームス(Team NINJA)/発売:ソニー・インタラクティブエンタテインメント(PS5版)。プロデューサー:早矢仕洋介、ディレクター:安田文彦 |
※価格は時期・エディションにより変動します。購入前に各ストアで最新価格をご確認ください。最大3人のオンライン協力プレイにはPlayStation Plusへの加入が必要です。
どんなゲームなのか

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激動の幕末を生きる、名もなき浪人
物語の舞台は、黒船来航後の1863年前後の日本。主人公は暗殺者集団「隠し刀(かくしとう)」に育てられた双子の片割れで、ある任務をきっかけに主家を失い、浪人として時代のうねりに身を投じていく。容姿・性別・声はプレイヤーが自由にカスタマイズできる。プレイヤーは尊王攘夷を掲げる討幕派、幕府を支える佐幕派、そして開国を迫る欧米列強という複数の勢力の間で立ち回り、坂本龍馬や勝海舟、吉田松陰といった実在の人物と関わりながら物語を進める。
選択によって史実が分岐する
本作の大きな特徴は、要所での選択によって歴史が枝分かれする点だ。史実どおりの結末を選ぶことも、あえて歴史を変える道を選ぶこともでき、誰を斬り誰を生かすかでその後の展開や仲間との関係が変化する。横浜・江戸・京都の3つの地方がオープンワールドとして再現され、街の探索や馬・鉤縄・滑空を使った移動で当時の日本を旅できる。
システム面の見どころ

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『仁王』譲りの、武器と流派を切り替える戦闘
戦闘はTeam NINJAの得意とする硬派なアクション。刀・二刀・槍・鉾・大太刀といった近接武器に加え、弓・火縄銃・手裏剣などの遠隔武器も併用でき、それぞれに複数の「流派」が用意されている。流派は相手の構えに応じて切り替えることで有利を取れる相性システムになっており、敵の攻撃に合わせて放つカウンター「石火(せっか)」を決められるかどうかが戦闘のテンポを左右する。難易度は3段階から選べ、『仁王』ほど死にゲー然とはしていない。
「絆」で広がる仲間との関係とサブコンテンツ
史実の人物や街のNPCと行動をともにし、贈り物や依頼をこなして「絆」を深めると、新たな流派やスキル、専用のサブクエストが解放されていく。写真撮影、猫探し、道場破り、幕末の名所巡りなど寄り道の量は非常に多く、オープンワールドとしてのボリュームはたっぷり用意されている。一方で、その膨大なサブコンテンツが「作業感」につながるという指摘も一部のレビューで見られる。

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高評価ポイント
- 幕末という珍しい時代設定と、選択で歴史が分岐するストーリー構造
- 刀・槍・火器と複数の流派を切り替える、相性と「石火」を軸にした歯ごたえのある戦闘
- 坂本龍馬や勝海舟など実在の人物と関わり、「絆」で関係を育てられる仕組み
- 横浜・江戸・京都を再現した広大なオープンワールドと、鉤縄・滑空による軽快な移動
- 難易度3段階・協力プレイ対応など、間口を広げる配慮
各メディアのスコア
- Metacritic: 76/100(PS5版)
- ファミ通クロスレビュー: 37/40(プラチナ殿堂入り)
- IGN: 8/10
- GameSpot: 6/10
戦闘システムとキャラクタードラマは各メディアで概ね好評だった一方、オープンワールドの作りやミッション構成の単調さ、ビジュアル面の粗さを指摘する声もあり、評価はやや割れた。国内ではPlayStation Partner Awards 2024でSPECIAL AWARDとUSERS' CHOICE AWARDを、ファミ通・電撃ゲームアワード2024でも賞を受賞している。
気になる点
- サブコンテンツが大量にある反面、拠点解放や収集要素の繰り返しに作業感を覚えるという意見がある
- キャラクターモデルや一部の遠景など、グラフィック面で最新のオープンワールド大作と比べると見劣りする部分がある
- 選択による分岐はあるが、体感できる変化の幅は場面によって差がある
- 幕末の人物・出来事の予備知識があるかどうかで、物語の入り込みやすさが変わる
『仁王』シリーズや他のオープンワールドとの違い
戦闘の骨格は『仁王』の「武技」「残心」「構え」を受け継いでいるが、死亡時のペナルティは緩和され、難易度も選べるため、死にゲーが苦手な人でも進めやすい調整になっている。一方で舞台をステージ制からオープンワールドへ広げたことで、探索や移動、拠点の解放といった要素が加わり、『ゴースト・オブ・ツシマ』のような和風オープンワールドに近い遊び心地も持つ。歴史ドラマとしての密度と戦闘の手応えを両立させつつ、オープンワールドとしての洗練度では発展途上、というのが各メディアの総評だ。
機種による違い
PS5版はPS5 Pro Enhancedに対応しており、対応ハードではより高い解像度・フレームレートで遊べる。2025年3月に発売されたPC(Steam)版は、高フレームレートやウルトラワイド解像度に対応し、動作環境が整っていれば最も快適に遊べるが、ゲーム内容自体はPS5版とほぼ共通で追加要素は大きくない。Nintendo Switch・Switch 2版は発売されていないため、現状はPS5かPCの二択となる。
こんな人におすすめ/おすすめしない人
おすすめな人:『仁王』や『ゴースト・オブ・ツシマ』が好きな人、幕末や日本の近代史に興味がある人、武器や流派を切り替える手応えのある戦闘を求める人、キャラクターとの関係を育てるRPG要素を楽しみたい人。
おすすめしない人:洗練されたオープンワールドの探索体験を最優先する人、収集・拠点解放の繰り返しを苦に感じる人、最新水準のグラフィックを求める人には物足りなく感じられる可能性がある。
まとめ
「Rise of the Ronin」は、Team NINJAが幕末の日本を舞台に挑んだ初のオープンワールドアクションRPGだ。『仁王』譲りの手応えある戦闘、選択で歴史が分岐するストーリー、実在の人物との「絆」システムが評価され、ファミ通37点・プラチナ殿堂入りという結果につながった。オープンワールドとしての作り込みには荒削りな面も残るが、幕末の物語をアクションで体験したい人、Team NINJAの戦闘が好きな人には十分に勧められる一本と言える。