画像: ©Bandai Namco Entertainment Inc. / ©FromSoftware, Inc. ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON.
フロム・ソフトウェアが開発したメカアクション「ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON(アーマード・コア6 ファイアーズ オブ ルビコン)」が2023年8月25日にPS5・PS4・PC・Xbox向けに発売された。ナンバリングとしては『ARMORED CORE V』(2012年)以来約10年ぶりの新作で、『ELDEN RING』『SEKIRO』で世界的評価を確立したフロムが、原点である自社ロボットアクションに立ち返った作品だ。数千通りにも及ぶ機体アセンブルと、高速で三次元的なブースト戦闘が高く評価され、発売から数週間で全世界に280万本以上を出荷した。この記事では各メディアのレビューを総合しながら、本作の特徴を客観的にまとめていく。
基本情報
| タイトル | ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON |
| 対応機種 | PlayStation 5/PlayStation 4/PC(Steam)/Xbox Series X|S/Xbox One。Nintendo Switch・Switch 2版はなし |
| 発売日 | 2023年8月25日 |
| ジャンル | メカアクション(3Dロボットアクション) |
| 価格目安 | パッケージ・ダウンロード版 8,690円(税込)前後 |
| レーティング | CERO C(15才以上対象) |
| 開発・発売元 | 開発:フロム・ソフトウェア/発売:バンダイナムコエンターテインメント。ディレクター:小倉康敬 |
※価格は時期・エディションにより変動します。購入前に各ストアで最新価格をご確認ください。
どんなゲームなのか

画像: Steamストアページ
資源をめぐる惑星ルビコンの争奪戦
舞台は、新エネルギー資源「コーラル」が眠る辺境の惑星ルビコン3。かつてコーラルは大災害「アイビスの火」を引き起こし惑星圏を焼いた過去を持つが、今また複数の企業と武装組織がその利権を求めて集まっている。プレイヤーは、身元を隠して戦場に立つ非公認の傭兵「621(シックス・トゥー・ワン)」。ハンドラー・ウォルターの指示のもと依頼をこなすうち、企業同士の思惑と、コーラルにまつわる惑星の秘密に巻き込まれていく。ストーリーはミッションクリアで進み、選択によって展開が分岐、周回で異なるルートやボスに到達できる。
ミッション制の骨太アクション
本作は広大なフィールドを自由に歩くオープンワールドではなく、目的の異なるミッションを一つずつ選んで攻略していく構成だ。1ミッションは数分〜十数分程度で、道中に強力な敵が配置され、ボスの直前にはチェックポイントが置かれる。総プレイ時間はクリアまで15時間前後、全ルート確認や対戦を含めれば大きく伸びる。
システム面の見どころ

画像: Steamストアページ
数千通りの機体アセンブル
シリーズの核である「アセンブル」は健在で、頭部・コア・腕・脚部の4部位に加え、両手・両肩の武装、内部パーツ(ブースター、ジェネレーター、FCS)を自由に組み合わせる。二脚・逆関節・四脚・タンクで機動性と積載量が大きく変わり、近接特化・重火力・軽量高速など方向性を突き詰められる。強敵に詰まったらアセンブルを見直すのが正攻法で、「攻略の半分はガレージで行う」と評された。
スタッガーとブースト戦闘
戦闘では、攻撃を当て続けて敵の「姿勢(ACS)」を崩す「スタッガー」状態にし、そこへ大ダメージを叩き込むのが基本の流れだ。地上ブースト・上昇・クイックブースト・アサルトブーストを使い分ける三次元の高速機動と、ロックオンを維持しながらの旋回戦が、これまでのフロム作品にはないスピード感を生んでいる。
対人戦とやり込み

画像: Steamストアページ
クリア後は最大3対3のオンライン対戦(PvP)が本格的に楽しめ、自作の機体とエンブレムを持ち寄って腕を競える。ミッションにはランク評価とタイムアタック要素があり、報酬でパーツ資金や開発データを集めながら、より洗練された機体を目指す周回プレイが用意されている。無料アップデートで対戦バランス調整やランクマッチが追加された。
高評価ポイント
- 頭部から内部パーツまで作り込める、圧倒的な自由度の機体アセンブル
- スタッガーとブーストを軸にした、高速かつ立体的なメカアクションの手触り
- 短時間で区切れるミッション制と、歯ごたえのあるボス戦の設計
- 約10年ぶりの新作として、シリーズの魅力を現代の技術で再構築した完成度
- 周回で分岐する物語と、機体を持ち寄る対人戦のリプレイ性
各メディアのスコア
- Metacritic: 87/100(PC版)、86/100(PS5版)
- ファミ通クロスレビュー: 36/40(プラチナ殿堂入り)
- IGN: 8/10
- GameSpot: 9/10
「ソウルライクとは異なる、フロムのもう一つの得意分野を高いレベルで示した」との評価が各メディアで共通。一方で、シリーズ未経験者には序盤の難度と操作習熟のハードルが高いとの指摘もあった。The Game Awards 2023では最優秀アクションゲーム賞を受賞。出荷は発売から3週間ほどで全世界280万本を超え、シリーズ最速のペースを記録した。
気になる点
- 最初のボス「チュートリアル・ヘリ」で多くのプレイヤーが詰まるなど、序盤の難度カーブが急
- ミッション制のため、探索やフィールドの作り込みを期待すると物足りなく感じる
- ステージが工業地帯・砂漠・地下など無機質な景観に寄り、色彩の変化が少ないという声
- ストーリーは断片的に語られる部分が多く、全体像の把握には周回と考察が要る
シリーズ・他のフロム作品との違い
『ELDEN RING』『DARK SOULS』がRPG的な成長と探索を重視するのに対し、本作は固定の主人公と、パーツ換装による「ビルド」で難所を突破するタイプの作品だ。旧シリーズと比べると、スタッガーの導入とブーストの高速化で戦闘のテンポが大きく上がり、ミッション単位で気軽に遊べるよう整理されている。『V』『ヴァーディクトデイ』の対戦・戦術路線というより、初代〜『for Answer』的な「一機で戦場を駆ける傭兵」の感触に近いという評価が多い。
機種による違い
PS5版・Xbox Series X|S版は高フレームレートとロードの速さで有利で、PS5版ではDualSenseの振動が着地や被弾の衝撃表現に活かされている。PS4版・Xbox One版は解像度やフレームレートで見劣りするが内容は同一だ。PC版はハイエンド環境なら最も滑らかで、Metacriticのスコアもわずかに高い。家庭用機ではPS5版が基本の選択肢となる。
こんな人におすすめ/おすすめしない人
おすすめな人:ロボットを自分好みに組み上げて戦うのが好きな人、高速で立体的なアクションを求める人、短時間で区切って遊べる歯ごたえのあるゲームを探している人、対人戦でビルドを競いたい人。
おすすめしない人:広いフィールドの自由な探索を重視する人、パーツ調整や試行錯誤を面倒に感じる人、難度を下げてストーリーだけ気軽に追いたい人には向きにくい。
まとめ
「ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON」は、約10年の沈黙を経て帰ってきたフロム・ソフトウェアのメカアクションだ。数千通りの機体アセンブル、スタッガーとブーストによる高速戦闘、短く濃いミッション制が高く評価され、Metacritic87点(PC)・ファミ通36点・The Game Awards最優秀アクションゲーム賞・全世界280万本という結果につながった。序盤の難度こそ高いが、ガレージで機体を練り上げて強敵を攻略する快感は唯一無二で、フロム作品の新たな入口としても勧めやすい一本と言える。