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2024年11月14日に発売されたHD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』は、1988年発売の名作RPGを現代の技術でフルリメイクした一本だ。「ロト三部作」の完結編にあたる本作は、ドット絵と3DCGを融合させた「HD-2D」というグラフィック手法で描かれ、発売直後からシリーズファン・新規プレイヤー双方から高い評価を集めた。『オクトパストラベラー』などで培われたHD-2D表現が、国民的RPGシリーズの原点でどう活きているのかも注目のポイントだ。今回は各メディアのレビューを集め、「結局面白いのか」「PS5とSwitch、どっちを選ぶべきか」を整理してみたい。

HD-2Dで描かれる戦闘シーン(画像: 公式サイト)
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | ドラゴンクエストIII そして伝説へ…(HD-2D版) |
| 対応機種 | PS5 / Switch / Xbox Series X|S / PC(Steam) |
| 発売日 | 2024年11月14日 |
| ジャンル | RPG |
| 価格 | 通常版 7,678円(税込) ※時期により変動 |
どんなゲームなのか
王道RPGとロト三部作
勇者の子として生まれた主人公が、仲間と共に世界を巡り、大魔王バラモスを討つ旅に出る王道ファンタジーRPG。『I』『II』と合わせて「ロト三部作」と呼ばれるシリーズの完結編にあたり、後年発売されたHD-2D版『I&II』と合わせて遊ぶことで、シリーズを貫くもう一つの物語が見えてくる構成になっている。
転職システムと自由なパーティ編成
本作最大の特徴は、冒険の拠点「ダーマ神殿」で仲間を自由に転職させられるシステムだ。一度覚えた呪文・特技は転職後も引き継がれるため、レベル上げと転職を繰り返すことで、1人のキャラクターに多彩な特技を覚えさせるようなカスタマイズも可能。パーティ編成の自由度の高さは、当時から今に至るまでシリーズ屈指の要素として語り継がれている。加えて、仲間キャラクターには「せいかく」という要素があり、レベルアップ時のステータス上昇に補正がかかる。狙ったステータスを伸ばしたい場合は、性格の厳選や後からの変更も可能で、じっくりパーティを育てたい人には奥の深いやり込み要素になっている。

ダーマ神殿での転職シーン(画像: 公式サイト)
システム面の見どころ
HD-2Dグラフィックと快適化
ドット絵のキャラクターと3DCGの奥行きある背景を組み合わせた「HD-2D」表現により、当時のドット絵の雰囲気を残しつつ現代的な映像美を実現している。戦闘の早送り機能、ダンジョン内でのルーラ使用、道具箱の中身が一覧できる親切設計など、現代のプレイ感覚に合わせた快適機能が多数追加された。
新職業「まもの使い」など追加要素
本作から新たに「まもの使い」という職業が登場し、モンスターを仲間にして戦わせるという新しい遊び方が加わった。従来の職業に加えて戦略の幅が広がっており、オリジナル版を遊んだ人にも新鮮な体験を提供している。

仲間キャラクター作成時の「せいかく」選択画面(画像: 公式サイト)
高評価ポイント
各メディアで共通して評価されているのは、原作の骨格を尊重しながら現代基準まで底上げされたリメイクの完成度だ。
- HD-2Dによる映像表現が、懐かしさと新しさを両立させている
- 戦闘の早送りやルーラ使用など、快適に遊べる工夫が随所にある
- 敵側も強化されており、転職・パーティ編成をしっかり考える歯ごたえのあるバランス
- 新職業「まもの使い」などの追加要素が、旧作既プレイ層にも新鮮に映る
「オリジナルを尊重しつつ高水準のゲームプレイに昇華した作品」という評価が多く、シリーズ入門用としても、旧作ファンの再体験用としても勧めやすい一本になっている。
各メディアのスコア
- Metacritic: PS5版85点・Switch版81点前後(プラットフォームでややばらつきがある)
- Nintendo Life: 8/10点
- Push Square: 8/10点
- Eurogamer: 3/5点(やや辛口の評価)
批評家からの評価は総じて高いが、Eurogamerのようにテンポや快適さの面で厳しめに採点したメディアもあり、評価にはある程度の幅がある。発売当初はSteamでのスタートダッシュもスクウェア・エニックス作品として歴代トップクラスを記録するなど、話題性の面でも大きな注目を集めた。
気になる点
- 令和のRPGとしてはテンポがやや遅めで、エンカウント率やレベルアップ演出などで気になる場面がある
- ダンジョンに入った時点で全体がマッピングされる仕様のため、探索して地図を埋めていく楽しみは薄れている
- 戦闘スピード調整機能はあるものの、体感的なテンポの遅さを指摘する声が根強い
「快適さを追求した結果、探索の手応えが減った」という、リメイクにありがちなジレンマが本作でも指摘されている形だ。特に旧作を隅々まで探索し尽くした古参ファンほど、この点のギャップを感じやすいようだ。
旧作との違い
- グラフィック: ファミコン版・SFC版・GB版・スマホ版と続いてきたドット表現から、HD-2Dによる立体的な映像表現に一新。
- 新職業: モンスターを仲間にする「まもの使い」が新規追加。
- 快適機能: 戦闘早送り、ダンジョン内ルーラ、親切な道具管理など、当時は無かった快適機能が多数搭載。
- シリーズ構成: 単独作品としてだけでなく、後発のHD-2D版『I&II』と合わせて「III→I→II」の順で遊ぶことで見える演出が用意されている。
基本的なシナリオ・システムの骨格はそのままに、現代の快適さと新しい遊びを加えた正統進化型のリメイクと言える。
PS5版とSwitch版、どっちを選ぶべき?
パフォーマンスの違い
Switch版はPS5版と比べてロード時間が長め・町中でのフレームレート低下があるとの報告が複数あり、快適さの面ではPS5版が有利とされている。ただし報告にはばらつきもあり、体感するかどうかはプレイ環境によって差が出るようだ。
選び方の目安
ロード時間や表示の滑らかさを重視するならPS5版、携帯モードで気軽に遊びたいならSwitch版という住み分けになる。パッケージ版はSwitch/PS5のみの展開なので、円盤で欲しい場合はこの2機種から選ぶことになる。長時間のRPGだからこそ、日々のプレイスタイルに合わせて選ぶのが失敗しないコツだ。
こんな人におすすめ
- 『ドラゴンクエスト』シリーズの原点に触れてみたい人 → 王道RPGの手応えをHD-2Dで体験できる
- オリジナル版・SFC版など旧作を遊んだことがある人 → 新職業や快適機能で新鮮に遊べる
- じっくり腰を据えて長編RPGを遊びたい人
- ロード・処理落ちが気にならない、あるいは据え置きでプレイしたい人 → PS5版が無難
逆に、探索してマップを自力で埋めていくような手応えを重視する人には、快適さ優先の仕様が物足りなく感じられるかもしれない。その場合は難易度やオートマッピングの有無など、設定でどこまで調整できるか事前に確認しておくと安心だ。
まとめ
HD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』は、オリジナルの魅力を尊重しながら現代基準の快適さと新要素を加えた、正統派リメイクの好例と言える一本だ。Metacriticでも84〜85点前後という安定した高評価を獲得しており、シリーズ入門者にも旧作ファンにも自信を持って勧められる。パフォーマンス面で気になる人はPS5版、携帯性を取りたい人はSwitch版と、プレイスタイルに応じて選ぶのがおすすめだ。後発のHD-2D版『I&II』と合わせて遊べば、ロト三部作を通した物語の繋がりもより深く味わえるはずだ。