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2023年1月20日にNintendo Switchで発売された「ファイアーエムブレム エンゲージ」は、シリーズ本編の最新作にあたる硬派なシミュレーションRPGだ。前作「風花雪月」がストーリー重視の学園ドラマだったのに対し、本作は歴代シリーズの主人公たちが共演する「エンゲージシステム」を軸に、パズル的な戦略性を重視した原点回帰の作りへと舵を切った。長年のファンにとっては、思い出深いキャラクターたちが一堂に会するお祭り的な魅力も本作ならではの見どころだ。この記事では各メディアのレビューを総合しながら、システム面の特徴や評価のポイントを客観的にまとめていく。
基本情報
| タイトル | ファイアーエムブレム エンゲージ |
| 対応機種 | Nintendo Switch |
| 発売日 | 2023年1月20日 |
| ジャンル | シミュレーションRPG |
| 価格目安 | パッケージ版7,678円/DL版7,600円(税込) |
| レーティング | CERO B(12歳以上対象) |
| 開発・発売元 | インテリジェントシステムズ(開発)/任天堂(発売) |
※価格は時期により変動する場合があります。購入前に各ストアで最新価格をご確認ください。有料DLC「エキスパンション・パス」(3,000円)は全4弾構成で、キャラクターやストーリーが追加される。第4弾「邪竜の章」は別大陸「エレオス大陸」を舞台にした重量級の追加シナリオだ。
どんな物語なのか
千年前、人々と邪竜「ソンブル」との間で戦争が起こり、人々は異界の英雄「紋章士」の力を借りて邪竜を封印した。主人公は神竜「リュール」。千年の眠りから目覚めるが記憶を失っており、竜の守り人たちとの出会いから再び邪竜と戦う旅が始まる。前作「風花雪月」の重厚な人間ドラマとは対照的に、王道でわかりやすい勧善懲悪のストーリー展開を志向している点が本作の特徴だ。竜の守り人たちとの出会いを通じて少しずつ記憶と力を取り戻していくリュールの成長も、物語を追う上での楽しみのひとつになっている。
システム面の見どころ
歴代主人公と共演する「エンゲージシステム」

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本作最大の目玉は、マルス・リン・アイクといった過去作の主人公たちが「紋章士」として指輪の姿で登場する「エンゲージシステム」だ。手持ちのキャラクターが紋章士と「エンゲージ」することで専用スキルや必殺の「エンゲージ技」を発動でき、戦況を一気に覆すような派手な演出とともに戦略の幅を大きく広げてくれる。シリーズ長年のファンには嬉しいクロスオーバー的な仕掛けにもなっている。紋章士ごとに得意な武器種や専用の必殺技が異なるため、どのキャラクターにどの紋章士を持たせるかという編成の組み合わせを考える楽しさも本作ならではの奥深さになっている。
支援システムと拠点「ソラネル」
決まった組み合わせのキャラクター同士が隣接して戦闘・回復を行うと「支援値」が上昇し、支援会話が発生するシリーズおなじみのシステムも健在。支援レベルが上がるとステータスにも好影響があり、育成面でも編成の妙が試される。誰と誰を隣接させて戦わせるかという編成の工夫が、キャラクター同士の関係性を深めながら戦力強化にも直結する仕組みは、シリーズを長年支えてきた人気要素だ。空に浮かぶ拠点「ソラネル」では、贈り物や食事、模擬戦といった交流要素を通じてキャラクター同士の絆を深めることができる。ソラネルではキャラクターごとの日常的な一面も垣間見えるため、戦場だけでは分からない人物像に触れられる点も好評だ。
各メディアのレビュースコア
- Metacritic: 82/100(前作『風花雪月』の89、『覚醒』の92と比べるとやや控えめ)
- IGN: 9/10
- GameSpot: 7/10(レビュータイトル「Rings Of Power」)
- ファミ通クロスレビュー: 9・9・9・9の合計36点
IGNやファミ通は高評価な一方、GameSpotはストーリー面の物足りなさを理由にやや辛口の7/10を付けており、メディアによって評価の温度差が見られる。それでも大きくスコアを落とすメディアはなく、シリーズとして一定水準以上の完成度を保っていることがうかがえる。
高評価ポイント
- 「エンゲージシステム」による、戦略性と爽快感を両立したバトルデザイン
- 過去作主人公たちが紋章士として共演する、シリーズファンへの豪華なファンサービス
- 支援システム・拠点交流など、シリーズおなじみの育成要素の作り込み
- 硬派なシミュレーションとしてのマップ攻略・パズル的な戦略性の完成度
気になる点
- GameSpotなど一部メディアから、前作「風花雪月」と比較してストーリー・キャラクター描写が薄いとの指摘がある
- 学園ドラマ的な重厚な人間関係を期待していたファンには、王道で明るいストーリー展開がやや物足りなく感じられる可能性がある
- Metacriticスコアも前作・前々作と比べるとやや控えめな水準にとどまっている
前作「風花雪月」との違い
「風花雪月」が学園生活を舞台にした重厚な人間ドラマ・複数ルート分岐というストーリー重視の作りだったのに対し、本作「エンゲージ」は硬派な戦略性・パズル的なマップ攻略に回帰した、システム重視の設計になっている。この方向転換は「原点回帰」として歓迎する声がある一方、ストーリー面の重厚さを求めていた層からは物足りなさを指摘する声もあり、評価が分かれるポイントになっている。どちらが優れているかというより、シリーズの異なる魅力をそれぞれ引き出した作品として捉えるのが実情に近いだろう。前作のような人間ドラマを求めるか、硬派な戦略性を求めるかで、本作への評価は変わってくるだろう。セールス面では、任天堂の決算資料によると発売から約2ヶ月時点で世界累計161万本(国内43万本/海外118万本)を記録し、その後も伸ばして約186万本に達したと報告されている。
やり込み要素と難易度設定
本作にはシリーズおなじみの死亡時に仲間が二度と戻らない「クラシックモード」に加え、キャラクターロストを気にせず物語を楽しめる「カジュアルモード」も用意されている。難易度も複数段階から選べるため、シリーズ初心者からやり込み派まで、自分のペースに合わせて挑戦できる懐の深さも魅力のひとつだ。マップごとの地形・敵配置を読み解きながら最適な布陣を組み立てるパズル的な攻略の奥深さは、シリーズを代表する持ち味として本作でも健在だ。
こんな人におすすめ/おすすめしない人
おすすめな人:歴代シリーズの主人公たちが活躍する姿を見たい長年のファン、パズル的で歯応えのある戦略シミュレーションを求める人、育成・支援システムをじっくり楽しみたい人。歯応えのあるマップ攻略を通じてじっくり頭を使いたい人にも向いている。
おすすめしない人:「風花雪月」のような重厚な人間ドラマ・学園生活シミュレーションを期待する人には、本作の王道なストーリー展開がやや物足りなく感じられる可能性がある。
まとめ
「ファイアーエムブレム エンゲージ」は、歴代主人公が共演する「エンゲージシステム」を軸に、シリーズ本来の硬派な戦略性へと原点回帰した一作だ。IGN 9・ファミ通36点と高い評価を得た一方、ストーリー面では前作との比較で評価が分かれている。歴代シリーズのファンサービスと戦略性の高さを求める人には、自信を持っておすすめできるタイトルだ。世界累計186万本というセールスも、シリーズの根強い人気を裏付ける結果と言えるだろう。